あごの仕組みについて
あごの仕組み
顎関節の構造
耳の穴の少し前の部分が顎関節。
手を当てて、口をパクパクさせると、動いているのがわかる部分。
側頭骨と下顎骨の間には、関節円板と呼ばれるクッションがあります。
このクッションが、骨と骨が直接こすれあうのを防いでいます。
顎関節の動き
顎関節は、関節円板によって、スムーズに動けるんですよ。
それは、あごを動かす時の、顎関節の面白い動きに関係しています。
あごを開けるときの動きは面白く•••
正常な場合は、
口を開けるとき、下顎頭が回転して下顎窩から外れて関節円板と一緒に前に移動。
口を閉じときは、下顎頭が関節円板と一緒に後ろに移動して、下顎窩の中に収まる。
関節円板は、両方の骨に強い力がかかるのを分散させる、クッションの役割をする。
ようするに
下顎頭は、回転しながら、前に移動する(2つの動きを同時に行う!)
関節円板は、下顎頭と一緒に前に移動する。
食べ物を咀嚼するためには、下あごが、前後左右に揺れることが必要。
この複雑な動きにより、実現できているんですよ。
関節円板がずれた状態や、ひっかかった状態になると、口を開けにくかったり、開けるときに音がでたりします。
あごにかかわる筋肉
食べるとき、下あごは開閉と同時に、左右に動く。
こんな複雑な動きを助けているのが筋肉。
だから、筋肉に異常がおこると顎関節症に…
- 口を開く筋肉(開口筋)
- 口を閉じる筋肉(閉口筋)があります。
口を開く筋肉(開口筋)
口を開ける筋肉は、あごの下にある前頚筋群。
下あごは、前方だけでなく、左右、上下にも動く。
このような複雑な運動ができるのも、この前頚筋群のおかげ。
口を開けるには、大きな力は必要ナシ(オトガイ舌骨筋、顎舌骨筋)
でも、口を閉じる筋肉(咀嚼筋)が弛むことが必要なんですよ。
だから、咀嚼筋が弛まないと、前頚筋群がいくら頑張っても口を開けることはできない。
口を閉じる筋肉(閉口筋)
閉口筋は、主に食べ物をかむ運動=咀嚼に使われるため、咀嚼筋ともいう。
咀嚼筋は、咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋の4種類あります。
- 咬筋
強くかむと頬の横の膨れる部分。
歯を噛み合わせる - 側頭筋
こめかみから耳の上あたり。
下あごを引き上げるもっとも強い筋肉 - 外側翼突筋
下あごの内側の筋肉。
下あごのすべての運動を助ける - 内側翼突筋
下あごの内側の筋肉。
下あごをあげ、また、下あごが前に移動するのを助ける。
顎関節症になり、痛むことが多いのが、咬筋と側頭筋です。
顎関節症と関連する筋肉
胸鎖乳突筋や僧帽筋は、直接下あごとは関係ない。
でも、頭や首を支える筋肉なので、影響がでることも…。
◎◎◎◎◎
悪い姿勢をとる。長時間同じ姿勢。
↓
筋肉の疲労
↓
痛みやこりが強くなる
タイプ別・顎関節症
筋肉の障害
顎にかかわる筋肉が、緊張しすぎて硬くなった状態。
痛みがでたり、口が開きにくくなったりします。
一番多いタイプ。
歯ぎしりや食いしばりなどで悪化。
関節包・じん帯の障害
顎関節がねんざした状態。
炎症が起こって、あごを動かすと痛い
関節円板の障害
関節円板が、本来位置からずれている状態。
あごを開けるとき「カクン」と音が鳴ったり、口を大きく開けにくくなります。
二番目に多いタイプ。
骨の変形による障害
関節部分の骨が変形した状態。
強い力が繰り返しかかったり、長時間かかった場合に変形しやすいです。
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